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海軍カレーをご存知でしょうか？
その名の通り海軍（海上自衛隊）の護衛艦の中とかで食されているカレーのことです。また、小麦粉を使った現在の日本風カレーの原点とも云われています。

海上自衛隊ファミリーページ　カレーレシピ



別にこれがいま大ブームになっているとかブレイクしているとかって訳ではないんですが、面白い組み合わせだったので気になっていました。

命をかけて国をまもる海軍（＝男性的要素）と代表的な一般家庭料理のカレー（＝女性的要素）。
この一見相反する要素の組み合わせがインドカレーでもタイカレーでもチキンカレーでもカツカレーでもない「海軍カレー」という新たな付加価値を作っています。
実際は高級食材を使うわけでもなく普通の材料でバランスよく作られた、だれでも作れる普通のカレーなんですが「海軍カレー」というラベルを貼られることでなんかスペシャルな価値を感じてしまいますよね。

これこそ情報化社会の商品作りのお手本だと思います。
「情報とは組み合わせである」とはよく言われますが、近いもの、似たものを組み合わせるのではなく、一見まったく関係のない、もしくは相反する要素を組み合わせることでより強く「えっ？」と感じられる価値を作り出すことが出来るということですね。「もしドラ」なんかも同じです。

とはいえ私たちが属する実際の職場、現場ではまだまだこうした挑戦的な組み合わせの試みはなかなか許されないのが現状だとは思います。ハハハ、面白いね、それ。とその場の笑い話で終わる事がほとんどだと思いますから。
無理に企画を通そうとしても上司からは「もっと現実的な案を」、同僚からは「そんな予算あるなら給料の増額を」と、完全に孤立無縁状態です(;_;)。

テクノロジーの変化は日進月歩で行われていますが、人間の価値観てのはそう簡単には変わらないんですよね。
変化には必ず反動がある。だから全体としてはゆっくりと動かざるを得ない。

「千里の道も一歩から」。これから情報化社会が本格化してくることは間違いないのですから、日頃からアンテナだけは張っておきたいですね。